歯ぐきから膿が!膿が出てくる原因と、歯医者に行くまでにしていいこと・ダメなこと

口の中の状況によって、歯ぐきから膿が出てしまうことがあります。

 

白っぽい、もしくは黄色っぽい、粘着性のある液体で少し気持ち悪いですね。

また液体が出ていなくても、歯ぐきがぷっくり腫れている場合があります。

 

膿が出てしまうときは、痛みが出ない場合があれば、噛んだときに痛い場合、とても腫れてしまって我慢できないくらい痛みが出る場合があります。

 

膿はなにが原因で出てしまうのでしょうか?

 

また、膿が出てしまったとき、歯科医院に行かなければならないのですが、歯科医院に行くまでになにをすればいいのか、またはやってはいけないことはあるのか、みなさんはわかりますか?

自分で判断してやってしまったことが、後々さらに悪化する原因になってしまうかもしれません。

 

もし膿が出てしまった場合でもしっかり対応できるよう、ここで知識をつけていってください!

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膿が出てしまう3つの原因

お口の中にはとてもたくさんの細菌がいます。

その細菌を除去するために私たちは毎日歯磨きなどをしています。

しかし、歯磨きなどではなかなか全ての細菌を除去することができません。

そんな時に、身体の中の免疫細胞である白血球などは常にその細菌と戦っていて、細菌が活動しないように抑えています。

 

しかし、ブラッシングなどで細菌が除去できない場所があったり、または疲れなどで白血球の働きが弱くなってしまったりすると、白血球は細菌に負けてしまいます。

 

そうすると白血球などの死骸が膿となって出てしまうのです。

 

歯ぐきから膿が出てしまう場合、考えられる原因が3つあります。

 

1つめは歯の根っこの先に膿の袋ができてしまうことです。

これができてしまうのは、必ずではないですが、虫歯が深くなってしまう、その他なんらかの原因で神経が死んでしまった歯や、神経を取る治療をした歯です。

 

健康な神経が残っている歯にはできることはありません。

 

なぜそういった歯の根っこ先に袋ができてしまうのかというと、神経を取る治療をしたときにそれがしっかりできていない、治療が不十分だった場合、神経が入っていた通路の中で細菌が感染してしまうのです。

 

そうすると根っこの先に膿の袋ができてしまいます。

 

放置すればするほど周りの骨が溶けていき、膿の袋は大きくなる場合が多いです。このことを根尖病巣または歯根嚢胞といいます。

 

ほとんどの場合、神経がない歯や中で死んでしまった歯にできますが、たまに歯の根っこが噛み合わせの力や、それ以外の原因で割れてしまうことがあります。

その時も割れた部分から細菌が入り込んで根尖病巣、歯根嚢胞ができることがあります。これが2つめの原因です。

 

 

それから、根尖病巣以外にも歯ぐきから膿が出てしまう原因があります。

3つめの原因は、歯周病です。

歯周病は簡単に説明すると、歯を支えている骨がだんだん溶けてしまう病気なのですが、骨が溶けてしまうことにより、歯と歯ぐきの間にある歯周ポケットが深くなってしまいます。

 

ポケットが深くなればなるほど、ポケットの中に汚れが溜まりやすくなり、その上、歯ブラシでは落とせない部分なので、歯科医院でクリーニングを行わない限り、溜まった汚れは減ることはなくむしろ増えていく一方です。

 

どんどん増えてしまう細菌に身体の白血球などが勝てなくなってしまい、膿が出てしまうのです。

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歯ぐきから膿が出るときの治療法

膿が出てしまう原因はわかりましたか?

膿を止めるためには、それぞれの原因に対しての治療方法があります。

 

まず根っこの先に膿の袋が出来てしまう根尖病巣の場合。

これは再治療が必要になります。

 

被せ物や詰め物を壊して外し、細菌に感染している神経の通路をきれいにする治療をしていきます。

神経を取る時と同じような治療です。

 

痛みなどの症状が落ち着き、もう大丈夫だとなった時点で最終的な薬を入れてもう一度詰め物や被せ物を作り直してつけます。

 

 

膿の袋がなくなってもその周りの骨がすぐ元どおりになるわけではありません。

 

数ヶ月ほど時間がかかるのですが、その間ずっと通っているわけにはいかないので、一度終わりにして、定期的に状態を診ていきます。

 

根尖病巣の場合はこのように再治療をするのですが、歯の根っこが割れてしまった場合は別になります。

歯の根っこが割れてしまった場合、治療することができません。

 

ですが、割れた歯がずっとある限り、割れた部分に汚れや細菌が溜まり続け、膿が出続けてしまいます。

そのため、その歯を抜くしかないのです。

 

ただ、歯が縦に割れてしまった場合、レントゲンを撮っても写らず、確認することができません。

根尖病巣はほとんどの場合が神経の通路が感染してしまうのが原因なので、まずはその再治療をするのですが、それでも治らず膿が出続けている場合、歯が割れているのかを疑います。

 

その後、患者さんとの話し合った上で、歯ぐきを切って開けて、膿の袋ごと直接取り除く外科治療をします。

 

そこで歯が割れている場合は目で確認できるため、抜くこととなります。

 

ただ歯科医院によってはそういったことをしないで、すぐに抜いてしまう歯医者もあります。

もし抜く場合は、よく診査や話し合いをした上で抜くようにしましょう。

 

 

それから、歯周病で歯周ポケットが深くて膿が出る場合。

これは歯周ポケットの中の汚れを取り除かなければいけません。

 

そのため歯科医院で消毒やクリーニングを行う必要があります。

そして綺麗になり膿が出るのが治っても、ポケットの深さは変わらないので、また中に細菌や汚れが溜まってきて膿が出るのが繰り返される可能性が大きいです。

 

それを防ぐためには定期的に歯科医院に行きクリーニングや消毒をするしかありません。

それ以外には歯周組織再生療法をして顎の骨を再生させる方法もあります。

ただ外科治療となるので、担当の先生とよく相談してみてください。

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歯ぐきから膿が出たときに、歯科医院に行くまでにやっていいこと、悪いこと

膿が出てしまった時、歯科医院に行くまでにはどうすればいいのでしょうか?

 

ズキズキと痛みが出ている場合は冷やすと少し落ち着く場合があります。

逆にお風呂に入ったり、運動したり、血行を良くしてしまうと痛みが強くなる場合があるので注意しましょう。

 

 

痛みがどうしても我慢できない場合は痛み止めを飲むのも効果的です。

一時的に痛みを抑えてくれる効果があります。

 

膿自体は痛み止めでは変化がなく、抗生物質を飲むと膿自体も一時的に収まります。

 

 

ただ、薬で抑えているだけで治ったわけではないので勘違いしないように気をつけて下さい。

それから、抗生物質は、細菌がなくなりきるまで飲まなければいけません。

 

途中でやめると、細菌がその薬に対する耐性をつけてしまい、今後その薬が効かなくなってしまう可能性があります。

薬局で抗生物質は販売していませんが、もし家にあっても医師の指導無しに飲むのは危険です。

 

本来ならば、病院で必要な数を処方してもらい、それを最後まで飲むという形になります。

 

 

もし、歯科医院に行く前に痛み止めや抗生物質を飲んだ場合は、どれくらい前の時間に何の薬を飲んだのかを先生にしっかり伝えるようにしましょう。

伝えないと正しい診断ができない場合がありますので注意してください。

 

 

それから、歯の根っこの先に膿の袋が出来た場合は歯ぐきがぷっくりと膨らむ場合があります。

それを、針などで指して潰してしまうことは決してやらないようにしてください。

針や唾液の細菌が中に入ってしまったりして、さらに悪化してしまう場合があります。

 

歯科医院に行くまでなるべく触ったり、いじったりしないように注意してください。

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歯ぐきから膿が出てくる原因 まとめ

歯ぐきから膿が出てしまう原因や治療法、自分ではやっていいことや、やってはいけないことはわかりましたか?

 

痛みがあれば、歯科医院に行かなきゃと思う方も多いと思いますが、膿が出るときは必ず痛みが出るというわけではなく、痛みがなにもない場合もあります。

 

ただ痛みがなくても、膿が出てくると白っぽい粘着性がある液体が出てくるのでわかると思います。

膿が出てくる場合は細菌が溜まっているので口臭が出る場合もあります。

 

膿が出続けているのを放っておいてしまうと、それを常に飲んでいるということになります。

また、普段はなにもないのに、急性的にびっくりするくらい腫れてしまうこともあるのです。

 

膿が出るときは、虫歯などで神経を抜いてしまったり、歯周病が進行してしまったときがほとんどです。

お口の中に問題がなく、健康な場合は膿が出る事はありません。

 

虫歯を作らない、そして大きくなるまで放っておかないようにしましょう。

そしてブラッシングをしっかりし、定期的にクリーニングなどをしていれば歯周病も進行することは少ないです。

気をつけていれば防げることなので、前もって予防していきましょう。

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