2歳で虫歯になってしまった歯の治療方法は?

2歳で虫歯になってしまった時

 

2歳となると、1人で歩いて活発に動き回ったり、たくさんの言葉を喋ったり、意思疎通が取りやすくなって成長を感じる反面、大変なこともたくさんあるのではないでしょうか?

 

特にこの時期は第一次反抗期で「魔の2歳児」とも言われ、何にでも反抗したり、ぐずることが多くなったり、かんしゃくを起こしやすい時期でもあると言われています。

 

食べ物もいろいろなものを覚えてきて、好き嫌いが出てきたり、お菓子やジュースばっかり欲しがったりする場合もあります。

 

お口の中ではどんどん歯が生え揃ってきていて、2歳だと上下8本ずつ生えている頃でしょうか?もちろん個人差があるのでまだ生えていな子もいると思います。

 

そんな難しい時期ですが、お口の中の歯、虫歯は大丈夫でしょうか?

もしかしたら歯磨きを嫌がってなかなかやらせてくれないお子さんもいるのではないでしょうか?

 

どんどん成長して、身体も心も変化しているお子さん。

もし2歳で虫歯になってしまったら、治療することはできるのでしょうか?

どのような治療法があるのでしょうか?

また、なるべく虫歯をつくらないために注意するべき点も一緒に説明していきます。

 

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乳歯は虫歯になりやすい?虫歯になってしまった時に治療はできるの?

 

歯の表面は身体の中で一番硬いエナメル質に覆われていますが、乳歯のエナメル質はとても薄く、大人の半分の薄さしかありません。

 

そのため、虫歯になりやすかったり、虫歯になってしまった時に進行が早かったりします。

また、神経との距離も近く、虫歯が神経に到達するのも大人よりも早いです。

 

それから、乳歯の奥歯の溝は永久歯より深くなっていて、ここにも汚れが溜まりやすく注意が必要です。

特に2歳となると奥の歯も出てきます。

出てきたばっかりの歯は他の歯に比べて背が低いので、普通に歯ブラシを動かしているとブラシを当てることができません。

歯ブラシの角度を変えて、そこの歯だけ磨くようにしてあげてください。

 

歯磨きはお子さん自身にやらせてもいいですが、必ず仕上げ磨きをしてください。

子供はまだ器用に磨けないので必ず磨き残しがあり、そのままにしてしまうと虫歯になってしまいます。

小学校に入るくらいまでは仕上げ磨きをやってあげましょう。

歯と歯の間も虫歯になりやすいため、永久歯同様に気をつけなければなりません。

 

治療についてですが、乳歯の虫歯の治療はとても難しいです。

恐怖心が強く、泣いたり動いたりしてしまうお子さんもたくさんいます。

 

そのため、虫歯の初期段階などで削らなくてもいい歯はフッ素などを塗って虫歯が進行しないように予防します。

削らなくても済むのであれば、乳歯はいずれ抜けるのでそちらを選択しましょう。

 

虫歯が進行してしまって歯に穴が開いてしまった、柔らかくなってしまった場合は削ってプラスチックの詰め物を詰めます。

更に進行してしまい神経に達してしまった場合は神経の治療をします。

 

ただ、乳歯は大人の歯よりも柔らかく、日常生活の中でどんどん削れていきます。

それなのでプラシチックを詰めてもはずれてしまうことがよくあります。

それから神経の治療に関しても、乳歯の下から永久歯が生えてくる時に、乳歯の根っこの先がどんどん吸収されていきます。

それなので神経の治療もとても難しいです。

 

そのためなるべく虫歯を作らないようにして、もし治療してもそれで終わりにせず、定期的に歯科医院で診てもらうことが大切です。

 

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虫歯を作らないために

 

乳歯は虫歯になりやすく、そして治療も困難なことが多いため、虫歯を作らないようにするのを心掛けなければいけません。

 

まずは毎日の歯磨きをしっかりやってあげてください。

特に夜寝る前の歯磨きはとても大切です。

 

夜寝ている間はお口の中が乾燥してしまい、虫歯菌の活動が活発になります。

その時に汚れが残っているとどんどん虫歯が作られていきますので寝る前のブラッシングが重要になってきます。

 

それから、できたらデンタルフロスを使ってあげましょう。

歯と歯の間は歯ブラシだけでは取れないことが多いのでそんな時にデンタルフロスが有効になります。

できれば毎日やっていただくと一番いいのですが、2.3日に1回でも十分に効果はありますので、ぜひ使用をお勧めします。

 

また、乳歯の虫歯には食生活も大きく影響してきます。

いろいろな食べ物を覚えてきて、お菓子なども欲しがるようになってきます。

その時に頻繁におやつを食べさせてしまうとどんなに歯ブラシを頑張っていても虫歯になってしまう可能性があります。

 

特にお口の中にずっと入っている飴などは注意しましょう。

虫歯は甘いものの量よりも回数や時間の方が問題です。

 

理想を言えば、食事を取った後にデザートとして甘いものをあげて、歯磨きをするというのが一番理想です。

それが難しい場合も欲しがる分だけあげるのではなく、時間を決めてあげるようにしましょう。

お菓子をあげる際にも、砂糖をあまり使っていないものを選んであげる、作ってあげるといいと思います。

 

それから定期的に歯科医院で診てもらうことも大切です。

もしクリーニングができなくても歯科医院の雰囲気に慣れさせたり、先生に少し診てもらうだけでも全然違います。

不安なことやわからないこともたくさん出てくると思うので、その時に質問すれば解決できると思います。

 

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呼吸について

 

人間は通常は鼻で呼吸をするのが正常な状態です。

ですが、最近口で呼吸をする「口呼吸」の人がとても多くなっています。

 

母乳を飲んでいる時は口で飲みながら鼻で呼吸をします。

それが、卒乳してから鼻炎だったり、口で呼吸するのが癖になったりすると、鼻呼吸ではなく口呼吸に変わってきてしまいます。

 

口呼吸だと、常にお口の中が乾燥して虫歯菌が活発になってしまい、虫歯ができやすくなってしまうのです。

特に前歯は奥歯に比べて乾燥しやすいので虫歯もできやすいです。

 

それから虫歯以外にも、歯茎が腫れて歯周病になりやすい、着色が付きやすい、前歯が出てきて、いわゆる出っ歯になってしまうという問題も出てきます。

 

そして口呼吸は口の中だけではなく、全身にも悪影響が出てきます。

例えば風邪を引きやすかったり、アレルギー体質になってしまったり、睡眠時無呼吸症候群になってしまったりします。

 

これは、鼻呼吸の場合は鼻を通る間に鼻毛がフィルター代わりとなって空気中の細菌を身体の中に入れないようにする働きがあります。

それが、口呼吸だとそのままダイレクトに入るので細菌も身体の中に入ってしまうからです。

 

そのために小さいうちから鼻呼吸をさせることが大切です。

 

鼻炎の場合は耳鼻科に行って鼻の通りを良くしてあげましょう。少しでも鼻呼吸ができるのであれば無理にでもやらせたほうがいいです。

口呼吸が癖になってしまっている場合は、頻繁に注意してあげたり、夜寝ている時は口にテープを貼るのもいい方法です。サージカルテープでもいいですし、専用のテープも薬局などで販売しています。

 

それから口が開いてしまうのは口の周りの筋力がない場合があり、それをトレーニングするという方法もあります。

 

口呼吸は大人になってもやっている人が多く、口呼吸が原因で虫歯ができたり着色がついてしまったりしても、それが原因だと気付かない人もとても多いです。

 

お口の中だけでなく全身にも影響が出るので、できれば小さいうちから注意してあげるようにしましょう。

 

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最後に

乳歯の虫歯になりやすさ、治療の仕方は理解できましたか?

 

乳歯が抜けて永久歯が生える時期や順番は決まっています。

乳歯はいずれ抜けてしまう歯ですが、虫歯だからといって早く抜いてしまうと永久歯が生えるスペースがなくなってしまい、歯並びが悪くなったり、永久歯が出てこれなくなったりする場合があります。

また、虫歯が進行して乳歯の根っこの先に膿の袋ができ、それをそのままにしておくと永久歯が変色してしまう原因にもなるので注意しましょう。

 

また、虫歯になってしまうのはブラッシングや食生活の影響がありますが、虫歯菌をなるべくうつさないことも大切です。

 

生まれた赤ちゃんのお口の中には虫歯菌は存在しません。

生活していく上でお父さん、お母さんと同じスプーンやフォークを使ったり、食べ物が熱くてふうふうした時などに虫歯菌が赤ちゃんのお口の中に移るのです。

そしてだいたい3歳頃までの虫歯菌の数や種類が、大人になってもそのままの状態を保つと言われています。

 

なので、そういったことをしないことも大切ですが、お父さんやお母さんも定期的な検診やブラッシングをしっかりしてお口の中をきれいにする、虫歯菌を減らすこともとても大切です。

 

親子で一緒に楽しみながらブラッシング、食生活に気をつけて健康に過ごせるようにしましょう!

 

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