1歳でむし歯をつくらないために
生まれてから始めて誕生日を迎えて1歳になった赤ちゃん、
とっても可愛いですよね。
1歳になると上下の前歯が生えてくるか揃い始めている頃だと思います。
1歳の頃のお口の中はどうなっているのか、どのようにケアすればいいのか知っていますか?
詳しくわからず、このままで大丈夫なのか、1歳でもむし歯はできるのか心配されている方も多いのではないでしょうか?
大人でもむし歯になってしまったら痛くて歯医者も行きたくないのに1歳でもしむし歯になってしまったら…
恐らく泣いてしまい、治療はとても大変になってしまいます。
赤ちゃんの頃にむし歯を作らないようにすることはもちろん大切ですが、1歳になるころの赤ちゃんの頃のお口の中は、将来の口腔内の環境を左右するとても大切な時期なのです。
今回は1歳のうちにむし歯になってしまう原因、予防法、1歳の時期のお口の環境が将来の口腔内と関係しているのかを説明していきたいと思います!
予防はすぐに結果が出るものではなく、地味で毎日やらないといけなくて大変なことかもしれませんが、1歳の赤ちゃんのように小さい時はもちろん、そして大人になってからもなるべく苦労しないように口腔内の状態を整えてあげましょう!
1歳の赤ちゃんにむし歯ができてしまう原因
むし歯は、むし歯菌が口腔内にいることによって糖を栄養としむし歯を作り出してしまします。
実は産まれた頃にはあかちゃんの口の中にはむし歯菌は存在しないのです。
なので、そのままであればなにを食べても、食べた後になにもしなくてもむし歯はできることがありません。
ではどこでむし歯菌は赤ちゃんの口腔内に入ってくるのでしょう?
その答えはお父さんやお母さん、または身近な大人の口腔内のむし歯菌が感染するのです。
むし歯や歯周病は感染症なのです。
例えば…
- 同じスプーンやフォークなどの食器を使った時
- 熱いものを冷まそうと思ってふうふうして冷ましてあげる時
- 大人の食べかけのものや口で小さくしたものをあげる時
- スキンシップで口と口が近くで触れあう時
そんな時にむし歯菌は赤ちゃんの口腔内に移り感染してしまいます。
そこで食事や飲み物の糖が入ってきて、歯磨きなどもせずそのままにしてしまうとむし歯ができてしまうのです。
しかも3歳頃までのむし歯菌の種類や量がそのまま定着し、大人になってからもそのままになります。
よく歯磨きをしているのにたくさんむし歯ができてしまう人、あまり歯磨きをしていないのにむし歯になりにくい人がいますよね。それはだいたい3歳頃までの口腔内の状態で決まってしまうのです。
かわいい赤ちゃんに良かれと思ってやっていたことがむし歯に繋がってしまうなんて、とても怖いしショックですよね。
「忙しくて大変なのにいちいち食器を変えていられない!」
「熱いものを冷ます時はどうすればいいの?」
なんて思う方も多いと思います。
赤ちゃんとのスキンシップも必要不可欠なとても大切なものです。
どうすればむし歯を予防できるのか、次で説明していきます!
1歳の赤ちゃんの虫歯を予防するためにできること
まずむし歯菌についてですが、先ほど挙げた例のように同じ食器を使わない、感染するようなことをしない、ということができるのであればそれが一番です。
実際に日本ではまだ少ないかもしれませんが、海外だと1歳の赤ちゃんの虫歯を予防するために徹底してやっている方も少なくありません。
ただ徹底するとなるととても難しいし、それがストレスになってしまうと苦痛になってしまうこともあります。
もしそれでカバーできない場合は、赤ちゃんとよく触れ合う方、特に両親は口腔内の環境を整えておくことが大切です。
むし歯があったら治療する、クリーニングに行ってプラークや歯石などを取るなどして、問題がないようにしておきましょう。
特にお母さんは子育てで自由な時間も取れず大変になると思うので、生まれる前に済ませておくことをお勧めします。
口腔内の環境を整えて、赤ちゃんもなるべく感染しないよう、少しでも菌を減らすようにしましょう。
そして赤ちゃんに対してですが、最初のうちは前歯が少し生えているだけなので、ガーゼや専用の毛先が柔らかい歯ブラシなどで汚れを拭き取ったり磨いたりするといいと思います。
歯ブラシをすると言っても、1歳にもなると嫌がって泣いたり、やらせてくれなかったりする多いとおもいます。
そういった場合は無理にやると余計嫌がってしまうので、最初のうちはお口の周りなどに歯ブラシを当ててみたり、赤ちゃんが楽しめるように少し遊ぶようにしながら触れてみたりして、歯ブラシに慣れてもらうとやりやすくなる場合があります。
そして磨く時も力を入れてしまうと歯茎が痛くなって嫌がってしまうので、優しい力で磨いてあげてください。
力を入れるよりも歯ブラシを細かく動かすようにしたほうが汚れは落ちるので、強くしないように注意してくださいね。
1歳で虫歯にならないために、なるべく避けたいこと
1歳で虫歯菌や歯周病菌になるべく感染させない、菌を少なくするということも大切ですが、日常生活ではむし歯になる原因の1つでもある糖の摂取も少なくすることが大切です。
1歳となると母乳や哺乳瓶でミルクを飲んでいる子もいれば離乳食を食べている子もいると思います。
特に注意したいのは飲み物です。
夜寝る前、寝かしつけるためにおっぱいや哺乳瓶でミルクをあげていますか?
夜寝ている間は唾液の分泌がなく、むし歯菌が最も活動する時間帯です。
そんな時に歯ブラシをせずに寝て、口腔内に糖が残っていると1歳の赤ちゃんのお口の中ではむし歯がどんどん作られてしまいます。
そのため寝る前に飲んで、なにもせずに寝るのはなるべく避けるようにしましょう。
そして昼間でも、哺乳瓶にジュースやスポーツドリンクを入れて飲ませている場合は注意が必要です。
1歳の赤ちゃんでも水分補給は頻繁にするものですが、そこで糖が入った飲み物を飲み続けていると、口腔内に糖が停滞している時間が長くなりこれもむし歯になりやすくなってしまいます。
これらのことをおっぱいう蝕(むし歯)や哺乳瓶う蝕(むし歯)といい、おっぱいや哺乳瓶が原因で、特に糖にさらされている前歯がむし歯になることを指します。
哺乳瓶にいれるのはなるべくお水やお茶にして、お子さんにもそれを癖づけるようにしましょう。
それから、もちろんお菓子もあまりあげすぎないようにすることが大切です。
特にアメやキャラメル、チョコは口腔内に停滞する時間が長いので避けるようにしましょう。
お菓子をゼロにするというのは難しいと思います。
食事の後に食べさせて歯を磨くというのが一番理想です。
それが難しい場合でもなるべく、だらだら食べさせたりせず、頻繁に与えないということが大切です。
小さいうちからなるべく糖の摂取をなるべくさせないようにして、それを習慣づけるようにしましょう。
1歳のむし歯を予防するために
1歳のうちにむし歯になってしまう原因や予防法、1歳で歯が生えてくる時期が今後にとってもとても大切な時期だということは理解していただけましたか?
理解できたとしても、子育ては思い通りにいかないことも多いと思います。
絶対やらなきゃ!と思っていると、できないことがストレスになってしまったり、それが原因で子供にキツく当たってしまったりすることもあるかもしれません。
これらを理解した上でなるべく意識してやる上で、
どうしても難しい時、仕方がない場合もあると思います。
そんな時は無理せずに、これらを親子で楽しむつもりでやるようにできると一番いいですね。
1歳のむし歯は親のせい、とよく聞くかもしれませんが、1歳の子のむし歯を守るのは両親だけではなく周りの大人達の協力も大切です。
例えばお母さんだけが頑張っていても、周りの人がお菓子をたくさんあげていたり、ジュースを飲ませていたりすると意味がなくなってしまいます。
これらの情報を共有し、みんなで話し合いながら気をつけていけるようにしましょう。
そして小さいうちから歯科医院で定期的に見てもらうことも大切です。
むし歯以外にも歯並びやそれ以外の問題が出てくる場合もあります。
専門家しかわからない部分もたくさんあるので、アドバイスなどをもらいながら頑張っていきましょう!!